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2008年02月04日

節分

 今日は節分、寒い一日でした。戸外の鬼も寒くてたいへんだったでしょうね。
昨夜しんしんと雪が降るなか帰宅しました。正確には送ってもらいました。山中さんお世話になりました。
D3はD2XにくらべるとWBの設定をいまいち決められず、色かぶりをうまく利用することができなくって、当分悩みそうです。
しかしロウソクの明かりでも世界が写せるなんてまじ凄いです。この能力に腕がついていけるんかしらん。

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山中一雄さん (as)

山中一雄さん (as)
Nikon D3 AF-S NIKKOR VR70-200mm F/2.8G

 

 

投稿者 無花果少年 : 2008年02月04日 00:55

コメント

私のクルマに相乗りにてプラサードにお付き合いいただいたばかりか、噂の(でもないか)コンクリート・ホーンの威力を誇るJAZZ喫茶にご招待いただき、楽しい休日となりました。確かにどちらも尋常な世界ではないような気がします。あの84歳のオーナーと気質も確かに似ていそうです(^^;)最初は愛知県半田市から、長野市、松本市を経て、今は茨木市からプラサードに週末に通うこんな生活を20年も続けています。ズブの素人ですが、おかげでこれまで大森明に師事し、向井滋春、大西順子、山下洋輔など著名なジャズメンと演奏させて頂くことができました。名古屋時代は川嶋哲郎とも2管で演奏できたり、素晴らしい経験をさせて頂きました。家内に「オニは外」と追い出されそう。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月05日 00:24

 先日色々お世話になってしまいました。いつもながらですがありがとうございます。それにしても、あのオーナーに向かって、堂々とお持ちのアルバムの音の良さをの述べられた時、さすが山中さんだと思いました。もうバトル寸前で、やはり何事にも拘って生きていかないといかんのですね。

 そうそうたるメンバーとの邂逅、羨ましいばかりです。なんで人間同じ楽器を持ってもこんなに違うのかと思います。やはりボクなんか「うまれてきてすいません」の世界です。

投稿者 無花果少年 : 2008年02月06日 03:05

(レコードの一件は)イヤーお恥ずかしい一幕でした。小生の不徳の至すところであります(^^;)だってコールマン・ホーキンスの43年の「私の彼氏」を駄作よばわりされるんだもの。先方の差し出したSIGNATURE日本盤は私も所有していてずっと永く聴いてきたのですが、最近になってCONTACT盤との音質の違いを一番驚きをもって自覚し、日本盤を聴いていた多くの時間を残念に思っているのは私自身なのです。あのコンクリート・ホーンはモノラル音源の鳴りは残念ながら正直?でしたネ。しかし昔からのファンには桃源郷なんでしょうね。それにしてもオーナーさんせっかく持ってきたストーブをいきなり引っ込めたのは笑えますネ。今度またレコード持込み今度こそ仲良くなってみせます。無花果さんのサックス一度ぜひともお聴きしたいです。どんな音がするのかな?

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月06日 21:06

 山中さん、映画最近見てますか? アメリカンギャングスター、お薦めですよ。

 あのストーブの一件は大笑いでしたね。あれじゃまるで子供。あのマスター、彼の精神構造はどうなっているんでしょうか。先日お話したとおり山中さんのようなミュージシャンがモノラルの音源に拘られるのは珍しいですね。演奏できる人って音が鳴ってるだけでいいっていわれるのが普通だけど、さすが山中さんですね。ボクは最近諦めの境地でCDに限っての話ですが、紙ジャケットだったらもう何でも許せます。

 ボクが人前で満足に披露できる楽器って結局どれなんだろう?

投稿者 無花果少年 : 2008年02月06日 22:40

最近観た映画は山田洋次の「母べえ」です。吉永小百合・・・残念ながらさすがに少し無理がありましたねェ。キムタクの「武士の一分」についても感じましたが、もう山田洋次に盾つく人がいないのでしょうか?祭り上げられると人間ああなるのですかね。日本映画が洋画の集客数を抜いたのは昨年一年間のみらしいですが、頷ける結果と思います。好きな俳優はリチャード・ウィドマーク、ジェームス・キャグニー、ジャック・パランスなど古いギャングスターたちです。かなり前ですがジャック・パランスの「攻撃(ATTACK!)」BSでやってくれ録画しました。なんたってカッコいいですよね。リチャード・ウィドマークの「死の接吻」DVDにてやっと発売されました。高いけど観たいなァ。映画大好きでーす。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月07日 00:27

 やっぱり映画の好みもクールなんですね。それにすらすらと往年のスターの名前がでてくるなんてすごいです。僕らの青春時代はカウンターカルチャァが全盛を迎える頃でしたし、テレビの時代が幕開いたところで街中いたるところにほんとうに暗い映画館があって、そこが人生を勉強する場所でしたよね。jazzと映画と本、そして眩いばかりの異性。それが若さのすべてでした。あっ、異性はいまでも眩いですね。次回映画の話もいっぱいしましょうか(笑)

投稿者 無花果少年 : 2008年02月08日 22:16

本当は自分でblog立ち上げて好き勝手書かないといけないところ、少し荒らしてしまったようで反省しています・・・なにせ超アナログ人間でして。幼年時代にあの素敵な、夢のある時代を過ごせて幸せでした。深夜映画で当時はいいのをいっぱいやってましたよね。眠いのを無理して頑張って親父と観てたものです。ビデオなんかなかったし、プレイバックなど出来るはずもないので集中してトイレも我慢したりして、今にして思うに、ちっちゃな画面のテレビを。今は昔のものも含めいくらでも見れる時代になり、逆に観る機会がへりました。テレビで放映されるものはめったに観ませんし(中島貞夫監督の映画番組は別)。その時間がレコードを聴くほうに回っています。よくライブは実際に演奏を目で耳で実感できるから良い、といいますが、どちらかというと音だけ聴くのが僕は好きです。どんな風に歌ってるのかな・・・などとそのシーンを想像しながら、その人の発する音だけに集中して。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月09日 01:02

 荒らしって。。。そんなのぜんぜん気になさらないでくださいね。それより早くご自分のblogをお作りなさってください。鷲尾さんだっておしゃってましたでしょ。みなでリンク張りあいましょうって。

 子供時代のこと、懐かしくて、どんなに話しても聞いていても厭きませんよね。前を向いて歩いているつもりだった筈なのに、過去の出来事がこんなに楽しくて愛しいなんて。アメリカのギャング映画の特徴なんですが、虐げられた層から生まれたギャンクファミリー。その生い立ちが必ずといっていいほど、甘い時代として主人公に語らせちゃうのですね。その底に流れてるてるのは、成功しても安住できない裏稼業だから、無垢の幼く過ごした昔が、すでにそうじゃなくなった現在からみると懐かしく良い時代で主人公の胸に痛く光り輝く。「アマポーラ」コッポラだっていかしましてよね。あの得意気に少年達が密造酒を抱えながら歩くラッシュ。山中さん、映画って良いですよね。。。

 ボクもどうなんだろう?幼くて遊ぶことに夢中だった京都に住んでた頃。もう帰ってはこれないけど帰りたい。。。
これってユーミンの唄、そのまんまですよね。おかしい(笑)

投稿者 無花果少年 : 2008年02月09日 23:51

1966年(昭和41年)ビートルズ来日時に私は7歳。そのときに既にエレキギターを掻き鳴らす中学生だったのですね。僕らが中学時代に第一次リバイバルブームで皆が夢中になって聴いていました。ご近所の質屋さんのショーウィンドウにフェンダーのストラトが置いてあり触りたくていつまでも眺めていました。プラモデルでエレキギターやドラムセットなども売られていましてこれも憧れていました。でもどちらも結局は手を出さず、もっぱらガットギターで「おじいさんの古時計」やチューリップの「銀の指輪」など弾いていました。高石ともやとザ・ナターシャセブンの坂庭省悟はうまいナァと思いましたね。残念ながら亡くなられました。結局指も短く不向きなギターはあきらめ、次はアルト・リコーダーの制覇に向け一大決心をすることとなるのです。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月10日 21:46

 山中さんそっか、指が短いってフィジカルな欠点が今日の偉大な成功に繋がるんですね。神様に感謝しないといけません。鷲尾さんの指も素敵です〜♪。で、話は昔話なんですが、ビートルズの登場の意味するモノは、自ら作曲してかつ歌う、それも自分たちのアレンジで演奏も自分たち。このコンセプトは当時のポップスの世界では画期的な出来事ですよね。それまで飯田輝彦らの「ロニオリン〜♪」と意味不明な洋楽に心躍る幼年時代を過ごしたボクにとって、「とても辛い夜だぜ〜♪」と歌い出すジョンはそれは素敵でいっぺんで虜です。そう世界中のティーン・エイジャーが夢中になったのですよね。ああ、書いてるだけで懐かしい。まぁそうとは言ってもみんなそんなに歌が上手いわけないから、歌が下手なあんちゃんたちは「ベンチャーズ」に走る訳です。その辺ところ芦原すなおの『青春デンデケデン』のとおりです。当時父親が買ってきたベンチャーズの『Walk Don`t Run 64`』のアルバム写真にフェンダーのストラトキャスターが写っていて、当時ボクはガットギターしか知らなかったから、「この変な形のギターって何なの?」なんて思ったもんでした。すいません、無用に長くなって、やっとボクとストラトとの出会いまできました。昔のことを話し出すと楽しくって...長くってすいません。山中さん、ここから先は次回にということにしますね。

 アルト・リコーダーでグリーン・スリーブス吹きましたよ。お茶目なボクはハービーマンの「カミンホムベビー」なんかもコピーしてました。このことが後にボクにflを持たせるきっかけとなっています。でも、結果は山中さんとは大違いですよね、その違いに、思わず笑っちゃうしかありません。

投稿者 無花果少年 : 2008年02月11日 00:23

さきほど「指が短いのでギターに不向き」というようなバカなことを言いましたが、そのときはそのように感じた、というだけのことです。それが結果的に今のサックスにつながっただけなので、そのときの判断が正しかったとは言い切れません。くやしいけれど、伊賀の山奥で毎日練習をしていた頃、自分にサックスが向いてるなどと思ったことは一度もなく、不満ばかりでした。(今もそのとおりです(^^ゞ)なにせ、十字屋でいきなりサックスを見繕ってもらい、買ったまでは良かったのですが、マウスピースのつけ方さえ知らず、なんとリードを上にして「音が出なーい」とバカなことを試行錯誤していたのですから。長野にいた頃、ライブハウスで渡辺香津美と小曽根真のデュオを間近で観た時に感じたのですが、渡辺香津美の指はポチャッとした太短い指でした。手自体も小さく、傍目にはどう見てもギターを弾くのに適していると思えなかったです。しかしその指から繰り出されるフレーズ、サウンドはそれは見事なものでした。「指が短いことがギターに不向き」などということでは全く無く、僕はただ勘違いしたままサックスのほうに行ってしまっただけなんです。それがはたして結果として良かったのかは・・・?最近ジャンゴ・ラインハルトの演奏がYOU TUBEに投稿されていますが、殆ど左手人差し指、中指だけでフレットを押さえており愕然としますよネ。ジョニー・グリフィンにBlue Noteで会ったときも、カウンターに一杯やりに来た彼は僕より10cmは身長が低かったですが、僕がやっているアルトよりはるかに大きなテナーをブロウさせたら、大男でも敵わないので。あの時聴いたトミー・フラナガン、あれが最初で最後になるとは・・・大好きなピアニストです。ルイス・ナッシュのブラッシュ・ワークも見事でした。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月11日 20:36

 とりあえず路面電車のほうは後でコメントすることにしてこちらからレスしますね。でも、こう何度もやり取りが続くと楽しいですよね。今度は何を書いてこられるんだろうかってと楽しみです。

 でね、ここからがレスです。話言葉とちがって書き言葉が与える印象って時には強く感じられますからね。ボクも山中さんが指の長さについて書かれたときに真っ先に浮かんだのはギターリストの渡辺香津美でした。彼の指ってほんとに短いんだから。だけどあれだけでも彼の演奏は素晴らしいですものね。だからフィジカルな欠点などど書かなければ良かったんですよね。とはいえ山中さんが苦手なギターを諦めてサックスを選んだのはやはり神様が選んだ大正解なんですよね。サックスでジャズに進む方って、学生時代のブラスバンドなんかから進まれる人が多いのに、いきなり何も知らずに京都の十字屋で購入して、それであんなレベルで吹けるなんて、ほんとに才能に恵まれていらっしゃったのね。大きな声では言えませんが、ボクも高校の学園祭に掛け持ちでいろんなバンドを組んで賑やかした口なんですが、その中で以前お話ししたハービー・マンのコーピー数曲とデーブ・ブルーベックの「Take 5」恥ずかしながら演っちゃてるんです。色々努力のお陰でA子ちゃんとお付き合いできるきっかけになりました。はは。でも、それ以後っていくら練習しても上手くならないので結局諦めましたけどね。asの菊地さん本を読んでいてもスッってうまくなられたみたいだから、やはり色々おっしゃいますが山中さんだって才能を持って生まれられたんだと思います。たしかに肥えた耳を持つのも凄いことなのかも知れませんが、人前で演奏するってことになれば、それだけでやはり特別な才能がいります。もし良ければ次回からスタンダード・ジャズのここを聞かなきゃってところ教えてくださいませんか。かなり強引な提案なんですがよろしくお願いします。やはりミュージシャンでなければ知り得ない事っていっぱいあるんでしょうね。厚かましいお願いですが、楽しみにしちゃっていいでしょ?ね?

投稿者 無花果少年 : 2008年02月11日 22:34

高校時代に「TAKE FIVE」ですか・・・A子ちゃんとおつきあいするために、いろいろ努力をされた甲斐があって良かったですネ。でも、僕のほうは、高校時代などミッシェル・ポルナレフですから(こないだ奈良の実家で久しぶりに聞きました。やっぱイイワー)女の子にモテるはずもありませんよネ(>_<)ジャズなんて当時何をやっているのか全く解らなくて。スタンダードといえば唯一聞き覚えのあるのはザ・ピーナッツが「シャボン玉ホリデー」のエンディングに歌う「スターダスト」ぐらい。このギター、犬塚弘が弾いていると思っている人が多いそうですが、実はロス・インディオス・タバハラス。作曲者ホーギー・カーマイケルもこのアレンジにびっくりしたそうです。ラジオの「S盤アワー」でしょうか、ルイ・アームストロングの「バラ色の人生」また、あるとき、ハリー・ジェイムス(tp)の「スリーピー・ラグーン」が流れ出しました。何か味わいのある響きで、カセットに録音して繰り返し聴きました。アルバイトして買ったソニーの「スカイセンサー」から次に流れてきたのは、北村英治オールスターズの「ザッツ・ザ・プレンティ」リズミカルなクラのソロが楽しくて。しかし、この次に出会ったレスター・ヤング(ts)が僕の音楽人生を決定的なものにしてしまいました。曲は「ワン・オクロック・ジャンプ」57年のニューポートのベイシー楽団のライブで、ゲスト・プレイヤーとして一時的に参加した彼のサックスから出た音は、僕を釘付けにしました。強烈なベイシー楽団をバックに、そのさりげなく、気取らないシンプルで絶妙なタイムのフレージング、なによりもその音そのものに!イリノイ・ジャケイ(ts)や、ジョー・ニューマン(tp)ロイ・エルドリッジ(tp)などもソロを取っていましたが、レスターの演奏は抜群に魅力的(同じ高校の片思いのOさん♪ほど)でした。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月11日 23:49

 そうですね、山中さんの世代だとカセットなんですね。ボクらの世代ではラジオからダビングと言えば5インチのオープンリールでした。それもはじめの頃はマイクで放送を拾ったのですよ。武道館のビートルズ来日コンサートもオープンでガチャってレバー入れて息を殺して録音しました。懐かしいなぁ。あれ残ってたらレアーですよね。ピーナッツの「スターダスト」のソロはギターらしい響きで印象的ですよね。いまだとあの音でソロを持たすって考えられないけど、あの頃、いやあの番組のラストだと深みがあって青の色彩に彩られたようで良かったですね。鉄板リバーブもうんとかかってたような気がしますがどうだろ。ボクはバックに流れ星が落ちるの好きでした。ザ・ピーナッツがハナ肇に肘鉄食らわせ彼がニタっ毎回笑う落ちでしたね。「思いは輝くの〜♪」だっけ。

 カウントベィシーって生憎一枚も持っていないんです。ていうかエリントンも含めあまり大編成って素人が言うと何だけど即興性が欠けてるような気がして夢中にはなれませんでした。ボクがほんとにjazzの世界に入ったのはコルトレーンが亡くなった年だと思うのですが、生意気ながらその頃の傲慢なボクはやはり前衛に進む流れに引っ張られていてあまりビックバンドジャズを聴かなかったのです。ベィシーの息子が父親の死後楽団を率いて何度も来日したと思うけど、そのライブ大阪で聴いた記憶があるんですが、やはりもっとモダンな演奏だったような印象があるんですが、でもこの項、あまり自信ありません。とういうわけでこれをいい機会に聞き直してみようと思います。もう面倒ばかりですが、お奨めっていうか、山中さんの熱き思いぜひぜひご拝聴させてください。あつかましいけど、よろしくです(^^ゞ

 追伸、熱き想い〜♪ 小林明って素敵だと思います。

 

投稿者 無花果少年 : 2008年02月12日 23:33

生きた時代や環境の違いで、生活そのものや聴く音楽が違うって当然なんですが、だからこそ会話が楽しいのですね。僕は最初、レスターがそんな偉大なミュージシャンと全く知らず、ただ、聴いた音があまりに響くものだから興味をそそられ、ついにジャズのレコードに手を染めることになりました。彼のテナーの音は小さくてビッグバンドの強烈なリフ・アンサンブルにかき消されそうで、どちらかというと女性的なんです。それなのにベイシー楽団ではスターソロイストだったのを後で知りました。不思議に思いましたが、同時に自分の耳がヘンじゃなかったんだ、と安心もしました。今のところ殆どの友人が理解してもらえないのですが、ビートの置く位置がわずかに前にいったり、後ろにずれたりまたはオンビートでピッタリ合ったりするんです。高い単音を繰り返したり、ラッパ音のような下品な低音をぶっぱなしたり、それが、わざとらしくなくてナチュラルボーンでやっているのです。そのことが自分だけの大発見のように感じてまるで自分がやったことのように思えてカッコよくて。フレーズ自体、何も小難しいことをやっているのでないのに、その奏法は速い曲においても同じで時に暖かく、時にクールでやすらぎのようなものを感じさせます。古いスイングジャズの世界ですが、それと並行してマイルスやソニー・ロリンズやクリフォード・ブラウン、ボーカルではナット・キング・コール、サラ・ヴォーンなどを殆ど同時に聴いていきました。時代が前後し、いろんなジャズをごちゃ混ぜに聴いたのです。ぞのどれもに愛着を感じ、聴いても聴いても全く飽きることがないでした。貧乏学生がLPレコードなどそんなにたやすく買えるはずもなく、自然ジャズ喫茶にも通い、いろんな音をそれこそ能動的に聴きました。気に入った曲を何度も繰り返し聴くのですが、その都度新しい発見をし、いつでも新鮮でした。今度は、その曲に合わせてギターを弾いて、例えばピアノのソロになった部分に、自分でソロを弾いてみる、というようなことを繰り返し行ない、どれが一番優れたものかを自分で納得いくまで繰り返したものです。それが、レスターに出会って、やっぱりサックスを吹きたくなったのです。最初、学校で習ったリコーダーを耳コピーでレスターのソロに合わせて真似てみました。何度も何度も試して、同じように吹けるようになったとき、すごく達成感がありました。今度はリコーダーを自由自在に吹けるようにと必死に練習しました。レコードに合わせて、自分流のソロを吹いてみるのです。この練習法により、オクターブキーの使い方など運指もサックスに似たところもあり、リコーダーはある程度自由になったと思います。しかし、今度は不満も募りました。それは、リコーダーというものは「息を吹き込んだ瞬間に音が出てしまう」ということです。あの楽器では、音の「タメ」がどうしても表現できない。そこで、ある日、一大決心をして京都三条の十字屋に行き、セルマーのアルトを購入したのです。ここが自分でもおかしいのですが、なぜかアルトを選んでしまったのです。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月13日 02:25

 山中さん、わざわざボクのような素人にもわかるよう書いてくださってありがとうございます。やはり楽器をマスターされた方の耳は僕らが聞き分けられない音を聞き取られているんですね。凄い!! ボクの中ではまともなギターだと細やかなニュアンスがわかります。ほんとかな(笑)。それは耳で聞き分けられるってことじゃなくて、自分でその違いを演奏できるってことなんですよね。だからこそその違いを言語化できるんですね。それに採譜できたとしてもオフビートの持つドライブ感の魅力まで音符には並べられませんし、ましてjazzですよね。簡単な約束の上でみんな演奏して、あの一体感。いやぁ、やっぱりjazzって素敵です。

 習得への道も納得ですね。山中さんだったらあり得るって思います。そのこだわりと集中力。見習らわないといけません。ボクは女性だと集中できますが(爆笑) ボクもリコーダーでビブラートを早く習得できたし上手い方だったと思うけど、やはり山中さんのレベルにはとてもとてもですね。練習には達成感を得ることがとても必要ですが、みんなそれを得ることができぬまま挫折しちゃうんです。猛練習したって、いやせぬ人もいますが、ここに...手の届かないレベルってあるのが当たり前です。残酷だけど。と、馬鹿な愚痴をえんえん書き連ねてしかたありません。それにしても、テナー奏者に惹かれてアルト手にするなんて、なんでやねん?! 続き期待してます〜♪

投稿者 無花果少年 : 2008年02月13日 23:05

僕の会社の先輩にオーディオのかなりのフリークな方がおられ、この方から僕はSP盤の音の素晴らしさを教わりました。この先輩K氏は「スイングジャーナル」で彼の所有するジャズSPレコードが特集記事として掲載され、久保田高氏のインタビューを受けられたほどジャズのSPに関しても当然私など足元にも及ばないマニアなのですが、ことボブ・ディランについてとなると私は閉口します。会話の対象とならないのです。なにせ「ブロンド・オン・ブロンド」というひとつのアルバムだけで全世界の様々なプレスを含めレコードのプレス・スタンパーのシリアルごとに区分けし、100数十枚以上を自宅にコレクションされてビニールの質の違いや、レコーディング・レベルやカッティング・レベルの音のわずかな違いや、プレスごとの細かな曲の収録の違いを聞き分けておられます)))(・・)/何が言いたいのかっていいますと、レスターを知ったことで私のジャズもハマッてしまうとK氏のようにどんどん奥が深まってしまい、普通適当に一線を引いてしまい、ちょっとよそのハタケに行こう!となるところ、他の人に夢中になりながらも(ナゼか女性に関してはあてはまらないのですがボクの場合)、それと並行して延々とコレクトしてしまい今でも彼のプレイに斬新さを見出してきてしまっており、お恥ずかしいことに今もなお、自分の中でジャズの世界で、最終的にレスター・ヤングを越えるプレーヤーを見出すことが出来ていません。ここから先は様々な文献からですが、彼は元々アルト・サックスをプレイしていたのですが、敢えてテナーに持ち替え、これをメインとして、テナーでアルトの音を出そうとしたとのことです。彼が1936年10月に録音したベイシーのピックアップ・コンボでの処女録音(ナゼか恥じらいを感じるコトバです)でガーシュインの「LADY BE GOOD」をやっているのです。映画「バード」でも紹介されていますが、アルトがまだ上達していなかった頃のチャーリー・パーカーが無謀にもジャムセッションに参加し、当時ベイシー楽団のドラマーだったジョー・ジョーンズからシンバルを舞台中央に投げ入れられ、演奏を中断させられそのことが後々までトラウマとして彼の心に残った、というくだりです。実は映画で紹介されていないのですが、パーカーはその後、オザークの山にこれらレスターのソロの聴けるSPを持ち込んで、前述した僕のやったことと同じことをやったらしいのです。そして山から下りて来たパーカーは別人のように変貌した、という通説があります。ちなみに今はCDで早送り再生ってできるのかしら。このレスターの「LADY BE GOOD」をレコードで33回転を45回転に変えると、パーカーのフレーズが飛び出してきます。つまり大方の人の意見はレスターがエラい理由は、モダンジャズの創始者のひとりとして、パーカーに示唆を与えたこと、となっているんです。それ以外にも、彼は初期のマイルスに決定的な影響を与えたこと、リー・コニッツ始めレニー・トリスターノ一派に重大な影響を与えたこと、スタン・ゲッツやズート・シムスなどクール派といわれるテナーの後輩を多く輩出したこと、チャーリー・クリスチャンにギター奏法上の決定的な影響を与えたこと、など枚挙にいとまが無いのですが、僕は全然そんなことに興味はなく、彼の演奏がただ好きなだけ、なんです。で、テナーだと音が大きいので練習するのに周りに迷惑になり無理だ、と勝手に思い込んで、アルトを選んだだけでした。要するに何も深く考えていなかったワケでした(^^ゞ
ところで、無花果さんのカメラワークのご趣味も、僕など到底入り込めない孤高の独自の世界があるんですね。なにごとも趣味でしかない、と言い切ってもそこには他人が踏み込めない独自の境地や領域が存在しているのでしょう。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月14日 02:26

 山中さん、たいへん詳しい説明がありがとうございます。読ませていただいて知らなかった演奏者レスターのJazzの歴史上の役割を少し理解出来たかもしれません。

 昔オーディオの世界にも首を突っ込んでいたボクとしては興味深い話です。多くの趣味人がその対象のすべてを収集したい病に取り憑かれるのですが、それにしても凄いですね。まともに考えればわかるのですが、その辺に転がっているラジカセでさえ音楽を聴くに十分なレベルに達しているのです。でも、人はそれだけで心を満たすことで出来ない。そして同じモノならすべて、違うモノならその派生のすべてを欲しがるのですね。事は音楽の話なんですが、趣味としてはSPレコードを収集するって、同一性の憧憬、多様性の憧憬のみの欲望で成り立っているように思えます。「ボブディラン」プレスのすべてを収集の対象にするなんてまさにそうですよね。くらくらするくらいの対象に恋する収集の世界です。できれば先輩にお会いして、差異に生きる愉楽に仕えた喜びをお聞かせ願いたいです。ボクに理解できるかどうかわかりませんが、熱い何か一つにでも触れることができれば、きっと感動すると思います。

 山中さんにこうしてレスターについて書き込んでもらって十分過ぎるほど山中さんのレスターへの熱い思いが伝わってきます。ただ演奏が好きと謙虚におっしゃるのホントウによくわかります。ボクがその昔A子ちゃんを好きになったのは、やはり何か特別な事があったわけでなく、ただボクの好みだっただけですものね。じぁ何故何処が好みだといえば、見た途端好き!って感情が沸いただけです。ととろーじーの世界ですよね。冗談を言ってるようですが、人が何かに特別な感情を抱く理由を言葉にするほど難しいものはやはりありません。でも、その言葉にならない核心はやはり、山中さんのコメントのすべてに書かれているのがよくわかります。この書き込みを読ませていただいて、ますます色んなお話を山中さんとさせていただきたいと思います。やはりお会いできて光栄です。女性だったらなお良かったなんて言いません(爆)ところで、アルトとテナーじゃやはりキーだけじゃなくて奏法そのものがぜんぜん違うじゃないですが、いくら何も考えていないと言っても、いろいろあるのではないかと推測されるのですが、そへんどうなさっているのですか?出来の悪いボクでもわかる話なんでしょうか?

投稿者 無花果少年 : 2008年02月14日 22:10

さすが無花果さんの仰るとおりテナーはB♭管でアルトはE♭管なので、ひとつのフレーズを吹こうにも全く運指が違います。ゆえに、レスターのテナーのソロ・コーラスをコピーしたとしても、音は同じに出せても、奏法上は全く違ったものになります。例えば、替え指で、同一音をホンク(オープンな音とクローズな音を互い違いに出すこと)したとしても、時には不可能に近い場合が出てきます。その場合、不満の残る結果となるのは当然です。また、倍音の出方やフラジオについても全く異なります。ボクはテナーは持っていませんが、あるとき他人のテナーをお借りしてジャムに参加したことがあります。そのときテナーを一度も吹いたことがなかったのに、同一キーによる曲をアルトとテナー両方でナゼか違和感無く演奏することができ、その場に居合わせた方々からテナーも演奏したらイイのに、と云われました。テナーの音色にもすごく惹かれたのですが、自分にはやはりアルトが合っていると感じますし、アルトの音色が好きなのです。また、アルトひとつ思いのまま吹けないのに、他の楽器をやるよりは、趣味といえど、また趣味だからこそ、プロに負けないようなある程度のレベルになりたい、と常々考えてきたのです。無花果さん、この辺の気持ちご理解いただけますよね。(片思いのO嬢は因幡晃が好きでした)レスターのことをこれだけ書いたのは、勿論、無花果さんに彼の魅力をお伝えしたい気持ちもあったことは確かですが、決して押し付けるつもりはなく、僕の場合、アイドルがたまたまレスターだった、というだけのことです。彼をベースにその影響をポール・デスモンド、アート・ペッパー、リー・コニッツ、チャーリー・パーカー(意外でしょうが、42?43年頃のパーカーのテナー・ソロが残っていますがレスターにそっくりです)などのアルト奏者やソニー・ロリンズ、デクスター、ゴードン、ジミー・ジュフリ、スタン・ゲッツ、ズート・シムス、ウェイン・ショーターなどのテナー奏者に発見しつつ、聞き及んでくるにしたがって、彼らからも影響を受け、今の自分の奏法につながってきていることをお伝えしたかったのです。ボクは器用な人間ではなく、どちらかというと人より不器用なほうだと思います。これ本心でそう思うのです。でも、楽器を触っていて本当に楽しいですし、何とかの一つ覚えじゃないですが、これまでフルート(挫折しました)クラリネット(触ったこともありません)尺八(吹けましたが難しく挫折)などのウィンド・インスツルメントを早々に諦め、アルト一本の一穴主義(とうとう出ました不適切な表現( ..)_ )で押し通してきました。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月15日 01:09

 山中さんがアルトに拠らずともモノガミーなのは存じてました(笑)

 しかし読みが応えありますね。管楽器でスケールを覚えるのってクラッシク演奏者にすれば子供の頃からほぼそればっかりの練習でマスターされているんですが、やはりアマチュアだと... 山中さんはいきなりテーナーに持ち替えて周囲の皆を納得させられるほど吹けちゃうんですよね、凄い!! ボクのフルートは楽譜通り吹くのだから、いきなりキー変えましょなんて誰も言いません(爆)

 これはボクの無知による偏見かもしれませんが、テナーのほうが太い音色のせいで強引っていうか、より支配的にjazzシーンを引っ張ってきたように思えます。そのピークがコルトレーンかな。だけどボクは意外におもわれるかもしれませんが、ドルフィーの叙情的とも思えるバスクラも好きです。でも楽器それぞれで持ち味があって面白いですが、、でも、アルトサックスとなればパーカーなんですね。山中さんのお薦めのようにコニッツやトリスターノの白人のクールさも感情の抑えがあっていいですね。ペットのマイルスはニューヨークに出てきてバードのように吹けないので、そのコンプレックスでクールが誕生したのだとかどこかで読みましたが、個人の資質だけじゃなくて、黒人と白人の拮抗といのも当時はスゴクあったのでしょうね。ちょっと回り道していますが、山中さんがアルトに拘って表現したいクールさというのがよくわかってきてうれしいです。ところで34歳の若さでパーカーは亡くなったのですが、山中さんのお薦めってどうでしょうか。もしよろしければ道案内ください。ついて行きます(笑)

 明日のPRSADは仕事であいにくお供できません。こんなに丁寧なチュートリアルを受けると、いつもとはまた違って演奏が聞こえてくるのに残念です。

投稿者 無花果少年 : 2008年02月15日 21:40

ドルフィーのバスクラ、いいですねェ。好みがシブい!ボクもドルフィーの61年「アト・ザ・ファイブスポット」のブッカー・リトルと演っている「BEE VAMP(飛び回る娼婦)」での彼のバスクラを聴いたら、ハマッてしまうと一晩中でも聴いています。パーカーについて、でしょうか?ボクが好きなのは50年(29歳)「ウィズ・ストリングス」の「ジャスト・フレンズ」です。彼にしては珍しくレガートな吹奏で、しかも弱気にならず魅力的なコーラスを重ねています。チャーリー・パーカーというとコワモテのイメージがあって、入り込みにくいところが正直ありますよネ。ボクが最初に彼を聴いたのは運悪くやはり50年「バード・アンド・ディズ」からの「リープ・フロッグ(飛び込むカエル)」でしたが、文字通りチンプンカンプンでした。後になって、何をやっているのかよく理解できたころにこれを聴くとスゴイ!となるのですが。特にボクが好きな演奏をひとつご紹介します。「ダイヤル」セッションの47年12月17日(26歳)録音の「クラクト・オヴィーセッズ・テン」の2つのテイクのうちのテイクAです。パーカーにしては、音符を節約し、小節のアタマにビートをとる珍しいフレージングをしており、そのことがかえって彼の凄みを感じさせます。ハナシは変わるのですが、ウチのネコの「チビ(7歳)」が血小板減少症による貧血で弱っており、輸血の一歩手前までいっており、毎日病院に通う状況です。普段元気なヤツが可愛そうにグッタリして「大丈夫か。頑張れよ」と声かけても目をとじたまま弱弱しく「フニャー」と返事する状況です。こいつは日本橋のペットショップで5千円でもらって来たアメショーMIXで、中島らもさんのところに行った「とら」と兄弟の可能性が高いのです。今から優しい「アン先生」のところに連れて行きます。

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月16日 09:09

 いま17日深夜です。今頃山中さんたちPRSADのライブを終えられ仕舞い支度されているんでしょうね。この寒さだから道路も凍結してるだろうし、帰路気をつけてくださいね。

 パーカーのサポイ・ダイアル盤共々大昔購入しているのですが、仕舞い込んじゃって直ぐに聞くって言うわけに行かない状態です。ちょっと残念。サボイのほうだとCDであるのですが、お薦めは?…… これ、ちょっと的が外れた間抜けな話ですよね。山中さんのお薦め探して入手できたら聞いてみます。ダイヤルはともかく「バード・アンド・ディズ」からの「リープ・フロッグ(飛び込むカエル)」これって興味沸きます?。入手容易でしょうか?えlっとまさかこれってSP盤でしか聞けないってことないですよね?

 でね、やっぱり猫も好き?。ウチも老猫とくらしています。山中さんちの「チビ」ちゃん重い病気みたいでたいへんですね。病院通いも辛いでしょうが、早く良くなって元気になられると良いですね。影ながら祈っています。らもさんちの猫とご親戚の疑惑ありとはとは、ただのアメショーMIXではなさそうですね。ちなみにウチのは黒白のバイカラー。どっちかというとボクといっしょで真っ黒(笑)

投稿者 無花果少年 : 2008年02月17日 02:22

只今プラサードから無事帰還いたしました。途中睡魔に襲われましたが、何とか意識をつないで運転することが出来ました。今夜のプラサード、無花果さんには大変申し訳ないのですが、大変楽しかったです(;^_^A お客さんこそ少ない状況でしたが、ジェレミーもウッドベースとエレキベースを持参しヤル気満々でして、ボクに譜面集(リアルブック3冊の中からどれをやろうか、と持ちかけ、ボクが10曲ほどを選ぶとメモしました。大変珍しいことです)鷲尾さんもハイテンションのプレイ、ボクは言わずもがな・・・で約2時間半にわたり休憩なしのワンセッション。約15曲はぶっ続けでした。ブルースは無し。さらに、「チュニジアの夜」「フットプリンツ(ボクは今夜はコレが一番のお気に入り・鷲尾さんやジェレミーのソロも良かった)」「ムーブ」「マーシー・マーシー・マーシー」始め多くがいつもとはなじみの薄い曲。「ポルカドッツ・アンド・ムーンビームス」もいつもはキーがE♭もしくはFですが、今夜はGキーでの一発演奏。これはジェレミーのキー・リクエストによるもので、実は、ジェレミーのアイドルの一人、ウエス・モンゴメリーがリバーサイドの代表作、「ジ・インクレディブル・ジャズ・ギター」のなかでこのキーで演っているのです。以上今夜のご報告です♪
こういう夜がタマに来ちゃうから、やめられないのです。
次回のプラサード・ライブは3月8日(土)となります。
サボイのパーカーでは・・・そうですね。オススメは「パーカーズ・ムード」のショート・テイク2でしょうか。この時のセッションは特に録音もパーカーの演奏自体も良く、12インチLPだとルディ・バン・ゲルダーがお定まりの音イジリをしていますが、この場合にはよい方に作用している、と思います。これはテイク3がオリジナルで、まとまりがあるのですが、ボクはテイク2(失敗テイク)が好きです。この演奏はパーカーのソロが前半・後半に分かれています。テイク2での前半のソロは、かなりアグレッシブで、冒険していますが、後半に入って途中でリード・ミスを起こし、パーカーは「エッヘッへッ」とオチャラケて中断してしまいます。この後のテイク3では難なくまとめていますが、演奏内容は凡庸で面白くありません。今すぐ思いつくのはこれでしょうか。「バード・アンド・ディズ」はヴァーブでCDにもなっています。バードとディジー・ガレスピーが寄り添ってアップになっている全体が赤いポートレートのものです。「リープ・フロッグ」のテイク1(CDだと8曲目・本テイクはテイク4)が断然オススメ(これは誰が聴いてもコレがベストでしょう)でーす(^^ゞ

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月17日 04:19

 そんな楽しげな話を聞かされると、昨夜のPRSADのセッションお伺いできなくって残念。聴きたかったとです。山中さんや鷲尾さんたちはもちろんのこと、ジェレミィーって、彼って気分にムラがあるけど(これ彼読めないですよね(爆))ノッた時は凄いですからね。次回の期待としますね。

 本日お奨めのサボイのパーカーなどなど仕入れて、いま流しながらこのコメントを打ち込んでいます。テイクが多いと素人のボクはどうしても注意力散漫がちになるのですが、山中さんのチュートリアルを受けていますから聞き所押さえられ楽しめちゃいます。サンクスです(^-^)v

 え〜っと、今日この一連のコメントを読まれてる女性に「まるで恋人のようね!」などと冷やかされちゃいました。こういう声は初めてじゃないんですが、ご承知の通りボクは女性で手一杯なので大丈夫なんですよね。山中さんだって、大丈夫ですよね?!(爆) 冗談はさておき、山中さん、いつも丹念にコメントつけていただいて、ご面倒なのにありがとうございます。blogの写真のアップも滞りがちなんですが、毎夜どんなサーブが打ち込まれてくるんだろうかと楽しみにしています。これからも無理をしない範囲でコメントくださったらうれしいです。ところでボクはパーカーの「コンファメーション」が大好きなんです。これってやはり色々テイクがあるだと思うのですが、山中さんのお薦めってどうでしょうか、良ければご教授くださいませんか?

投稿者 無花果少年 : 2008年02月17日 23:48

これでこのレス応酬も2週間・・・無花果少年さんとのウラのやりとりをご存知ない方にとっては、私はいかにしつこいレスを繰り返してくるヤな奴なんだろう・・・と映っているのでしょうね(^^;)こういうやりとりも、おかげでパーカーの演奏を聴きなおすいい機会になりますね。また、あれだけ書いたレスターではなくやはりパーカーでしょうか(笑)

まず前回ご紹介したデータの誤りを謹んで修正させてください。「クラクト・オヴィーセズ・テーン」の録音日は12月17日ではなく11月4日の誤りでした。じつは僕は、最近はあまり彼を聴かないんです。影響を受けすぎて、意識して遠ざけた時期もありました。自分の演奏においても、昔はパーカー・フレーズをもっと多用していた時期がありましたが、今は極力使わないように心がけています。でも、彼のオリジナル曲などを演奏するときは、やっぱり彼のように翼を広げどこまでも飛んで行きたくなります。しかし、聴きこんでみると、やはり彼も人の子で、自分の創ったフレーズがストック・フレーズとなり、同一コード進行のパートで無意識に使ってしまい、ジレンマに陥っている・・・多分そのことで悩んだのだろう・・・ということが伝わってきます。パーカー・フリークはよくこのジレンマに陥るそうなので、早々にボクは意識的に遠ざけたのです。

パーカーのライブ音源のエア・チェック録音(ご存知のとおり音は最悪です)を9枚のCDに集めた「BIRD BOX」というのを昔は毎晩のように深夜、繰り返し聴いていた時期があります。バードには、50年代に入ってから、ストリングスをバックにしたエア・チェックが多く残されていて「レペティション」などでは、到底どのアルト奏者も真似すらできないような難易度の高いフレーズを吹ききっていて、ジェレミーが、ニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンのベースの前に絶望感を抱くのと同様に、ボクもこういった演奏には高い壁を感じます。彼自身は意外に「コンファメーション」演ってないんですよネ。おなじみのスタンダードのコード進行を借りて、オリジナルのバップ曲に仕立て上げたナンバーが多い中にあって、この曲は全くのオリジナルなコード進行の曲で、ボクも実は一番気に入っているナンバーです。

で、質問へのご回答としては、やはりサボイのライブ音源から、1949年2月19日のケニー・ドーハム(tp)アル・ヘイグ(p)などと演奏しているバージョンがボクのお気に入り。日本人が例えばサボイの「グルーヴィン・ハイ」などをいきなり聴けば、何と美しいコード進行なんだろう・・・ってことになるんでしょうが、実はコレは「ウィスパリング(Whispering)」という昔のアメリカ人なら誰でも踊った有名なダンスナンバーがベースで、ボクはオリジナル・グレン・ミラー楽団の40年代前半のラジオ放送でのライブ盤3枚組みをこれを聴きたいばっかりに買ってしまいました。だから、バップ・ナンバーの受け取り方も日本人には少々キビシイ面もあったのかな?なんて考えています。調子に乗ってエラそうなこと書いていますが、先刻ご承知の節はご容赦ください(^^ゞ

投稿者 山中 一雄 : 2008年02月18日 01:39

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